らこらこブログ

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アニメ第1話における登場人物の数について

深夜アニメの第1話の登場人物について。 登場人物の数と展開の速度に相関がありそうと思ったのでいくつかの今期アニメ1話を見なおしてみた。 なお、「登場人物」の定義は絵とセリフが存在し、個人名が存在するキャラクターであり、作品中で名前が明らかになっていない場合もこれを含む。

なおめちゃくちゃにネタバレなのでまだ見てない人は帰ったほうが良い。

ランス・アンド・マスクス

  • ラノベ原作(ぽにきゃんBOOKS)
  • 原作既刊:4巻

9人。モブを含めると16人となる。展開はそれほど遅いわけでもなく速いわけでもないと感じた。

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アバン

葉太郎が真緒を助けるシーン

  • 真緒
  • 葉太郎

Aパート

葉太郎が騎士となった回想、騎士道体質の解説とアリス達の登場。 最後に葉太郎と真緒の出会い

  • スン・ターフェイ(師匠)
  • 五十嵐冴(モブっぽい女の子だけど名前がある)
  • 白姫
  • アリス
  • 依子

Bパート

真緒の屋敷に葉太郎が訪れる。一晩過ごし、父の夢を見る。 鬼堂院家の解説と真緒の生活に関する描写が続く。「ヒーローは強い、ヒーローは負けない、ヒーローは挫けない」というこの作品の根幹の表現。 屋敷に真緒を狙う敵が現れ、葉太郎が変身して戦って退治する。 その後屋敷にアリス達が到着する。

  • ユイファ
  • 森(葉太郎の父)

ヘヴィーオブジェクト

5人、モブもいないし驚くべき少なさである。 展開は遅い。世界観の解説が多く、1話を犠牲にして2話以降の進行をスムーズにしようという意図が読み取れるし、実際に2話は展開が速かった。 しかしED前の1分で急激な舞台転換を行うことで1話の満足感は高い。上手な脚本である。

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アバン

オブジェクトに関する解説と世界観の導入

  • クウェンサー(ナレーション)
  • ヘイヴィア

~Aパート

雪かきをするクウェンサーとヘイヴィア。この世界における衛兵の存在価値に関する描写。 クウェンサーが平民、ヘイヴィアが貴族といういわゆる人物紹介。 バーベキューにありつくために無断でシカ狩りと釣りを始める2人、クウェンサーの元に現れるミリンダ。 日常会話と見せかけた世界観、舞台設定、情勢の解説が続く。「そうするしかないからだよ」というセリフが重要。

Bパート

フローレイティアに呼び出されるクウェンサーとヘイヴィア。その後整備工場に向かうクウェンサー。 オブジェクトの整備の描写といわゆるサービスシーン。重要なのは「誰も縁起が悪いと言ってメンテナンスしなかった緊急脱出装置を整備している」という点。 クウェンサーの脳内セリフが多いのが完全にラノベ原作だ。ここでコメディチックに発動した緊急脱出装置は後の展開の布石になっている。 バーベキュー中のフローレイティアとの会話も2話への展開の布石になっている。比較的回収が早い。

その後急速な展開。オブジェクトとオブジェクトの戦闘シーンに遷移し、敗れたベイビーマグナムから緊急脱出するミリンダが描かれ2話へ繋がる。

  • フローレイティア
  • アヤミ(工場の婆さん)

学戦都市アスタリスク

回想にしか現れないが天霧遥を含め9人、モブを含めると13人となる。 展開は非常にスピード感があり、近未来SF学園都市系としては薄めの世界観解説だった。その代わりにバトルシーンが1話から濃く、キャッチーな1話になっている。 2話以降も少しずつ世界観の解説が入るだろう。ヘヴィーオブジェクトとは対象的な進行だ。

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アバン

闘技場と思われるシーン。名前の分からないキャラクター同士の戦いが行われている。後に片方が主人公の姉であることがわかる。 その後ナレーションによる世界観の解説、綾人とユリスの下着での出会い。

  • 天霧遥(姉)
  • 綾斗
  • ユリス

Aパート

下着を見られて激昂するユリスとタジタジの綾斗、流れで決闘へ。上手にこの世界における決闘というシステムの解説を自然に行っている。 非常にスピード感のある展開で目を離すことができない。アクションの描写も作画とCGを巧みに組み合わせ、躍動感が半端ないことになってる。 すでにここで主人公の強さが十分にアピールされており、最高。 謎の襲撃により中断される決闘と、そこに現れるクローディア。

  • クローディア

Bパート

クローディアに連れられて生徒会室に向かう綾斗。クローディアさんの人物紹介を兼ねた日常シーン。 アスタリスクという世界を取り巻く情勢についての説明がここで入る。 綾斗は姉の情報をクローディアから得る。Bパートはクローディアさんのステージ。ユリスがメインのAパートと対照的である。 クラスルームに舞台が移り、クラスメイト兼ルームメイトの英士郎と出会う。 ユリスの人間性に関する解説がはいり、孤高のお嬢様キャラクターであることが確定する。

ユリスに絡むレスター。レスターの人間性がわかりやすく表現されている。 ユリスの「何のために戦うのだ」というセリフが今後一貫したテーマになっていく気がする レスターに怒るユリスが力を発現させたところで1話終了。2話へと繋がる。

  • 匡子(教師)
  • 英士郎
  • レスター
  • サイラス(取り巻きA)
  • ランディ(取り巻きB)

コメットルシファー

  • オリジナル
  • 原案:野村祐一

数だけでは9人だが、街の人、クラスメイト達、軍の人間とグループも多いので覚えるのが大変。1話で広げすぎている感はある。もう少し絞ってよかったのではないかと思う。 展開は遅く、フェリアが1話では眠ったままでセリフもないのはもったいない。2話への繋ぎの盛り上がりが微妙だった。 冒頭に大きな望遠鏡が登場して星の神話的なアニメなのかと思えば軍が出てきて、かと思えば街でカーチェイス、挙句の果てにロボバトルという展開の変わりようは速いというより荒いと感じた。2話でもあまり落ち着いた展開でもなかったのでやはりオリジナルアニメは難しいなと思う。 できればフェリアちゃんの可愛さだけに頼った低質なアニメにならないことを祈る。

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アバン

老人のナレーションからスタート。主人公のソウゴが崖で採掘しているシーン。神話的な雰囲気を演出している。 赤い鉱石を手に入れたソウゴが大喜びして飛び出すところでOPへ

  • ジュード(老人)
  • ソウゴ

Aパート

街を疾走するソウゴ、明るく人情深い街の雰囲気を自然に表現している。ド・モンがマスターをしている下宿先?のカフェに帰る。 急に場面転換し、軍の描写になるが、また街に戻る。カオンとロマンのいざこざに巻き込まれるソウゴ。洞窟の中に落ちる。 ここで街の真ん中に開いた大きな穴でこの世界の異常性が浮き出てくる。

  • ド・モン
  • ガルフ(中佐)
  • ガス(大尉)
  • マルヴィナ(パン屋のお姉さん)
  • カオン
  • ロマン
  • オット

Bパート

洞窟に落ちたソウゴとカオン。カオンがソウゴを好きであることが視聴者向けにバラされる。 Aパートで登場した兵士達が洞窟に現れ、石の中から少女が出てくる。軍のロボに襲われるが謎のロボに救われて1話終了。


落第騎士の英雄譚

たったの6人、一人は回想だけなので実質5人である。ヘヴィーオブジェクトと同じくらいの人数だが、展開的には世界観の解説を控えめに、バトルに重きをおいたものになっており、どちらかと言えば学戦都市アスタリスクと同じ系統である。

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アバン

主人公の着替えシーン、テレビに映るステラ。簡潔にこの作品の主人公とヒロインが紹介される。 ブレイザーと魔導騎士という存在の解説もアバンで済ませてしまうスピード感、そしてボーイミーツ下着でアバン終了。

  • 一輝
  • ステラ
  • 黒乃(理事長)
  • 黒鉄龍馬(強そうなおじさん)

Aパート

理事長室に呼び出される一輝とステラ。消し炭イベント、ちょろイン演出。 互いの人権をかけた決闘を申し込むステラ。ステラの回想でストイックさと魔導騎士なることへのこだわりが見られる。 努力しかない主人公と、才能と努力を合わせたステラの対決。「いや、もう見切った」がかっこ良すぎる。 [太刀筋が寝ぼけているよ」

ステラの大技、一輝の必殺技。「僕の最弱を以って、君の最強を打ち破る!!」、時間調整されているとはいえ、ここまでやってまだAパートなのが頭おかしい。

  • 西京寧音(謎の着物ロリ)
  • 日下部加々美(カメラ少女)

Bパート

試合を終えて病院に運ばれるステラ、一輝について聞いて惚れる。部屋に戻り何故か体を触り始めるステラ、いきなりラノベになった。 Aパートの熱いバトルと対照的で面白い。2人が正式にルームメイトとして仲直りして1話終わり。起承転結が完璧すぎる。


対魔導学園35試験小隊

この作品も登場人物は少なく7人。しかし世界観の解説に時間をかけるでもなくバトルに時間をかけるでもなく、日常シーンでダラダラと進行した感がいなめない。その分キャラクターの名前や性格、背景などはよく導入されたと思う。 2話以降の展開に期待するしかない。3話までに主人公が本気出して戦ってくれればいいと思う。

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アバン

いきなりの戦闘。主人公の小隊が敗北したシーンから始まる。実質聖剣使いの禁呪詠唱っぽい。

  • 桜花
  • タケル
  • うさぎ
  • 斑鳩(いかるが)
  • ラピス

Aパート

学園の描写。タケルがバカにされていることが表現される。そしていきなりのボーイミーツバニー。 日常シーンの会話のテンポが微妙に遅くて、間延びしている感覚がある。 そこに颯月と桜花が登場。

新メンバーでの初任務、うさぎのポンコツさと斑鳩の冷静さ。日本刀を馬鹿にされてキレるタケル君。めっちゃ強そうなオーラを放ちつつも力を見せてくれなかった。もったいない。最後にお約束のボーイタッチおっぱい。

  • 鳳颯月(理事長)
  • 二階堂マリ

Bパート

独断専行する桜花、キレるうさぎ。全体的にやはりテンポが悪い。物語がほとんど進行しないままBパートの半分ほどを消費している。 と思いきやなんの前触れもなく舞台が移り新しく戦闘が始まった。 そしていきなりのシリアス展開、そして簡単に心を開き始める桜花、1話は正直弱い。バトル物なのに主人公が力を見せないまま1話を終えるのは良くない。走馬灯だけでは魅力が足りないと感じる


まとめ

人数が多いとどうしても展開は犠牲になるが、逆に少ないからといって展開が速くなるわけでもなかった。 比較的今期のラノベ枠は1話からヒロイン量産ではなく少ないキャラクターでその作品の筋を見せてくれるものが多くてとてもうれしい。 ヘヴィーオブジェクトだけが解説に時間をかけ、他は戦闘や日常に時間をかけているのが2話以降の展開にどう響いてくるのか見ものである。